介護職を辞めたくなる3つの人間関係トラブルとその回避法とは

介護職は離職率が高いと言われています。
介護労働安定センターによると、2017年度に人間関係で介護職を辞めた人は全体の20%で理由の第一位となっていることからも、人間関係トラブルへの対策は必須といえるでしょう。
そこで、今回は介護職でよくみられる3つの人間関係トラブルとその回避法を紹介します。

この記事を書いた人

藤沢このは
介護福祉士
接客業や飲食業のバイトを長年続けていたが、バイト先が閉店となったのを機に誰かの役に立つ仕事をしたいと介護の世界に飛び込む。
病院で10年、老健で5年働く。
平日の休みには一人カラオケでストレス解消するのが一番の楽しみ。

介護職を辞めたくなる3つの人間関係トラブル

人間関係にはさまざまなトラブルがおこりがちです。
どんな職場でも人間関係のトラブルは起こるものです。
しかし、介護の世界では介護職だからこそ起こりうる人間関係トラブルがあります。
特に介護職でよくみられる人間関係トラブルには、次の3つがあります。

ベテラン介護職との人間関係トラブル

介護現場で起こりやすい人間関係トラブルでまず挙げられるのが、ベテラン介護職との人間関係トラブルです。
長年介護の現場に携わっているベテラン介護職の中には、「このやり方が一番正しい」と自分の介護技術に絶対的な自信を持っている人がいます。
介護技術は日々進歩しているため、介護技術もどんどん新しくなっています。
介護技術に自信のあるベテラン介護職が新しい技術を取り入れ常に改善されているのであれば、特に問題になることはありません。

しかし、ベテラン介護職が新人時代に得た技術や知識をそのまま正しいと思い込んで仕事をしている場合には、新しい技術や知識を持つ介護職と衝突してしまうことがあるでしょう。
特に、このようなタイプの介護職が役職に就いて自分のやり方を貫こうとする職場の場合には、他の人がどれだけ新しい技術を職場に取り入れようとしても反発されがちです。

ここで一つ例を挙げてみます。
私の以前働いていた施設では、積極的に介護に関わる研修に参加する一人のスタッフAさんがいました。
ある日Aさんは、研修で学んだ技術が介護を必要とする高齢者と介護職の両方にメリットがあり、現場でも取り入れやすい技術であることをベテラン介護職のBさんに紹介しました。
ところが、Bさんは「そんなやり方は今までやってこなかった。これまで私たちがやってきた介護技術が一番だ。」と激怒し、この日からこのAさんに辛く当たるようになってしまいました。
その後も二人の関係性は悪くなっていき、「この施設に介護の未来はない」と悟ったAさんは、新しい技術を積極的に取り入れている別の施設へ転職してしまいました。

介護観の合わない介護職との人間関係トラブル

介護職では、介護観の合わない人との人間関係トラブルもおこりがちです。
介護の現場は慢性的な人手不足に悩まされているため、少ない人数でさまざまな業務をこなさなければなりません。
そのため、介護職の中には効率を重視するあまりに高齢者のことを考えない仕事をする人が出てきます。
また、介護の仕事を真面目にやろうとするあまり、一人の高齢者に時間をかけすぎて周りのスタッフと連携が取れない人もいます。
多くの施設では少ない人数で仕事をしているため、高齢者一人ひとりに向き合いながらも効率化できるところはしながら周りのスタッフと上手に連携していかなければなりません。

しかし、介護観の違う人が多い職場になると、仕事がうまく回るように動こうとすればするほどスタッフ同士で衝突することが増え、真面目にやっているほど孤立しやすくなります。
介護職に希望を抱いている3年目までの新人さんや、高齢者に人気のある介護職ほど仕事を辞めてしまうことが多いのは、介護観の合わない人との人間関係に悩んでしまった結果といえるでしょう。

看護師との人間関係トラブル

介護の現場では、看護師との人間関係トラブルもよくある話です。
特に病院に勤める介護職の場合、看護師の中には介護職を下に見ている人もおり、そこから人間関係のトラブルが起こることもあります。

病院勤務の介護職の場合、病棟によってはおむつ交換や食事介助、入浴介助などの身の回りの世話に徹し、患者さんとの交流が少ないことがあります。
また、看護師は医療行為を担当するため、介護職を看護師の補助的役割を持つ人と思っている人もおり、医療行為以外の仕事を全て介護職に振る人もいます。
私が以前働いていた病院では、看護師の介護職に対する対応に不満を抱えていた介護職が、上司に現状を訴えたものの上司も看護師であるために理解を得られず、結果的に辞めてしまいました。

介護職にありがちな人間関係トラブル3つの回避法

介護職で起こりがちな人間関係のトラブルは、どうすれば回避することができるでしょうか。ここでは、誰でも取り組みやすい回避法を3つ紹介します。

相手と距離を置く

人間関係でトラブルが起きてしまったときには、まず相手を距離を置くようにしましょう。
必要以上に接触することを避ければ、接点が少なくなってトラブルが起こりやすい状況も必然と減ってきます。
ただし、あからさまに避けるような態度をとると相手が無視されたと思ってしまうこともあるので、仕事上必要な接触はそれも仕事だと割り切って行い、休憩中や業務終了後は適度な距離感を保つようにするとよいでしょう。

上司や信頼できる人に相談する

距離を置いても問題が解決しない場合には、上司や信頼できる人に相談するのも良い方法です。
ただし、相談相手は慎重に選ぶようにしましょう。
第三者の立場で公正に判断できる人に相談することが大切です。
相談する際には、単なる愚痴にならないよう問題点を整理して伝えましょう。
相手に配慮して匿名で相談するよりも実名を出して相談する方が、具体的に状況を伝えやすく相談相手も理解しやすいので、問題も解決しやすくなります。

それでもだめなら転職を

上司や信頼できる人に相談しても解決しない場合には、思い切って転職するのも一つの手です。
人間関係トラブルは、その人間関係から離れることで問題が解決します。
ただし、人間関係が原因で仕事を辞めてしまうと、次の就職先を探すときに不利になる可能性もあります。
転職は、さまざまな回避法を試しても問題が解決しないときの最終手段と考えることが大切です。

辞めるときには人間関係が原因であることは言わない方がよいでしょう。
もし人間関係が原因であることが同僚などに広まってしまった場合、トラブルになっている相手との関係が必要以上にこじれることがあります。
また、介護業界は狭いので人間関係で辞めたことが広まってしまうことで転職しずらい環境になってしまうこともあるでしょう。
さらに、転職活動の際の面接でも人間関係トラブルによる離職は印象が悪くなります。

「沈黙は金」という言葉通り、自分が不利になるかもしれない情報については、黙っておく方が得策です。
転職活動の離職理由については、前向きな理由を述べるようにしましょう。

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